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日系企業インタビュー
【ベトナム編】

2023.11.20

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● 日本国内から海外進出をするまで
ご縁が繋いでいった海外進出、グループ内での新しい生産拠点

この会社は祖父の起こした会社で、私は3代目になります。祖父の代では当初は軍服を製造しており、父の代になって今と同じような不織布を使用したスーツカバーやショッピングバッグの縫製を始めました。日本国内で作り手が減ったことやコスト面から父の代で台湾での委託を足がかりに中国へ進出し工場を設立。私がジョインしたのは2002年。その後、 中国の人件費が高騰し始めチャイナプラスワンとして2009年からインドネシアにも同じく縫製工場を立ち上げました。今は既に畳んだインドネシアですが、当時は知り合いの インドネシア人との合弁会社でした。そして2014年に縫製だけでなく上流の素材である 不織布をやってみようと設立したがこのベトナムで、2015年の4月から稼働し、グループ内で唯一生地の生産を行っています。

ベトナム進出のきっかけもお知り合いのご縁でした。中小企業が知らない国に進出して仕事をするというのは容易ではありません。インドネシアよりもう少し近い距離で電気の供給が安定している工業団地、と条件を絞って探していた時に既に進出済みだった取引先の 企業さんから声をかけていただき、その誘いを受ける形でこのダナンに進出してきました。 この工場で作る不織布は、日々皆さんが使うマスクや、病院で着用される防護服の原材料 にもなっています。

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● 進出してから軌道に乗せるまで
日本の常識は海外の非常識と心得よ。相手のプライドを刺激するな。

それなりに初期投資がかかりましたので回収まで時間がかかり、5年目の今年でようやく完全黒字化となりました。生地製造は初めてのことでしたので外販ルートを持っておらず、 日本語のできる現地のツテがある人を採用し、販路を開くのに苦労しました。 今彼には工場長をしてもらっています。とても重宝しています。 また私が元来新しいモノ好きということもあり、国内外の化学品メーカーで新しい材料が できたと聞いては試作品を作り、余念なく製品の開発にも取り組んできました。 もちろんうまくいかなかった例も多々ありましたが、高機能・高品質を目指し、安いベトナム製製品との差別化を行いました。 また、色替えの多い雑貨向け生地よりも衛生品など段取りロスの少ないものを積極的に受けるなど、受注内容にも拘りました。今は3交代制で24時間フル稼働しています。

雇用に関しては地域で気質が異なるため、地元出身者を採用した方がいいと考えています。特に管理職に置くような人は地元の人が良いです。また私はサラリーマン時代にアメリカ 駐在を経験しており、日本の常識は海外の非常識ということを実感したのですが、これが 良かったのだと思います。以降どの国でも考えを押し付けようとは思わなくなりました。 必要があれば相手の考え方に迎合する、また過敏な話題には触れないようにし、相手の プライドを刺激しないよう気を付けています。

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● いまだから話せる失敗談
パートナー選びは大事。訴訟問題も経験!

正直に言うと授業料を払ったことはあります(笑) ベトナムでも縫製をと思い、ローカルの縫製会社を見つけて委託をすることにし、 建物も機械もこちらが用意したものを貸与する形で製造をお願いしていました。 ですが蓋を開けてみてびっくり、契約者が痴情の縺れで連絡が取れなくなったり、 完成品は倉庫に入庫したら入金するという契約だったのですが、空箱を入庫するように なりました(笑) 後から中身を入れるつもりだったとは思うのですが、あまりにだらしなく 契約内容とは異なると、1年足らずで急遽契約打ち切りにしました。

トラブル発生から2か月ほどでの急な打ち切りだったのですが、契約書には半年前の予告と 記載していたため、向こうは契約不履行を主張し機械を押さえて雲隠れしてしまいました。その結果、裁判になって機械や貸していたお金が返ってきたのは3年後でした(笑) 和解だった為持ち出しも多少あったのですが、授業料だと思っています。

こういう例もありますから、パートナー選びは本当に大事です。日本の会社で働いてくれていて、人となりを理解しているなど、信頼の置ける人と共に進出できれば一番安心だと 思います。かつ先述の通り、進出先の地元の人であることも大事なポイントです。
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取材にご協力いただいた アドバンスノンウーブンベトナム様

ありがとうございました

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