新規ビジネス開発・イノベーション

世界で求められる自社サービスの企画・開発のために海外のリアルな視点を取り入れたい

Q.インターンシップを受け入れようと思ったきっかけを教えてください。

当社は日本橋馬喰町に拠点を置くクリエイティブスタジオで、創業から5年間、さまざまな企業のマーケティング課題の解決に従事してきました。創業6年目の今年の目標としては、国内外で通用する自社サービスの企画・開発を行うことです。もともとメンバーの半数以上が英語を含む複数言語を話せるので、海外でも通じるサービス開発を促進していくにあたり、グローバルでリアルな肌感をダイレクトに掴みたいと感じていました。そのため、海外文化を取り入れていくことが大切だと思いインターンを受け入れることにしました。インターンにはクライアントワークと自社サービスの企画・開発の両方に関わってもらい、「Made in JAPAN」クオリティでの制作を学び、グローバル視点での新規事業提案につなげて欲しいと期待していました。また、2017年に海外進出も目指していたので、インターンの故郷を進出先の候補としていくことも検討したいと考え、積極的に受け入れを決定しました。

徹底したオリエンテーションと動機付けを行うことでインターンのパフォーマンスを最大化

Q.どんなインターンシップを行いましたか？

今回、ベトナム（ハードウェア系／海外社会人）、インド（ソフトウェア系／海外学生）、インドネシア（デザイン系／海外学生）の3カ国、トップ大学出身のインターンを受け入れることにしました。優秀なインターンに来てほしかったので言語スキルでは絞らず、会話は全て英語で行うことになりました。受け入れにあたり、インターンのモチベーションをいかに高めるかを、事前に社長と受入担当者で徹底的に話し合いました。インターン受け入れ初日には、オリエンテーションを行い「彼らに期待していること」「会社として提供できること」「インターン活動のゴール（当社で「楽しい」と思う価値観の共有含め）」を共有。そして、激しい競争を潜り抜けてきた彼らなので、あえて「テスト」という形で実力の把握を実施。こういった工夫が、インターンシップをスムーズに進められたポイントの一つだと感じております。その後、イベントの企画やWEBページ制作を通じて、企画立案・運営からWEBのデザイン制作・構築まで様々なスキルを磨きました。スキルが身についたところで、クライアントワークと新規事業開発の参画に進みました。新規事業開発に関しては、外部の新規事業のプレゼンテーション大会に参加させるなど、他者からの指摘やフィードバックを受ける機会を設け、事業をブラッシュアップするとともにモチベーション維持としても活用しました。

インターン3名のそれぞれの強みを活かしたIoTデバイス開発が実現

Q.受入前後を比較して、あなた自身や社員・組織にどんな効果がありましたか？

一つ目の成果としては、新規事業の提案としてIoTデバイスのアイデアが生まれたことです。アイデアは学術分野が得意なインド人インターン、サンプル製品開発は機械工学専攻でロボットを作った経験があるベトナム人インターン、そしてブランドデザインをインドネシア人インターンと3人共同で開発してもらいました。今後国内外に対して発表できることを期待しております。二つ目として、人材採用に効果がありました。インターンが活動している期間中に採用活動を行ったところ良いPRとなり、日本人に加えドイツ人、アルゼンチン人など新たな応募者が集まりました。インターン生がマグネットとなって、さらに優秀な人材を引きつけてくれました。三つ目は、海外展開の可能性が広がったことです。プログラミング経験や大学教員の経験はありましたがWEB制作の経験がなかったベトナム人インターン。3ヶ月間のインターンでWEBサイトを1から作れるまでスキルアップしました。元々の知識がある状態でなく0から学ぶことで、どのように学んだらスキルが身につくのかがわかり、人に教えられるように体系化することができました。今後、彼をビジネスパートナーとしてベトナムでの教育やオフショア開発事業にも展開を進めていきます。