新規ビジネス開発・イノベーション

外国人インターンと協働で新製品の開発設計にチャレンジしたい

Q.インターンシップを受け入れようと思ったきっかけを教えてください。

主な目的は、優秀な人材確保と社内国際化のマインドセットを行うためです。当社は佐賀県武雄市に所在し、人口の多い都市部との距離が遠いこともあって、母集団を広げることが容易ではないため、優秀な人であれば出身を問わず積極的に採用を行ってきました。外国人社員はいるものの日本語が流暢なため、外国人社員が日本人社員に合わせているような状況でした。しかし、今後は、言語に関係なく能力を発揮して活躍してもらえるよう、英語しか話せない外国人インターンと一緒に活動することで、社員と組織のさらなる国際化を目指したいと思いました。またもう一つ、新製品の開発設計にチャレンジするという目的も設定しました。現状の社員だけではどうしても日常業務で手一杯で、なかなか新しい取り組みができません。そこで外国人インターンと共に新しいプロジェクトを立ち上げ、新製品の開発設計を行うことにしました。

社員とのコミュニケーションが課題。日本語や英語をお互いに学び合うことで言葉の壁を乗り越える

Q.どんなインターンシップを行いましたか？

はじめにオリエンテーションを行い、本人の希望やインターンシップ内容について話し合いをしました。それだけでなく、仕事を一緒にしていく中で本人と活動内容について継続的に話をすることでより理解が深まったように感じております。そして、3DCADの練習を行い慣れてきた頃から当社製品のモデル作成にも関わってもらいました。想定していたプロジェクトでももちろん活躍してもらいましたが、それだけでなく、他の分野でも挑戦したいと申し出があり、WEBサイトの作成やIoTに関わるプロジェクトにも参加してもらいました。彼らの主体性や行動力には感心するばかりです。ただ、当社には英語ができる社員が3名程度しかおらず、受け入れ部署以外の社員とのコミュニケーションには課題を感じてました。そこで他の社員とも会話のきっかけを持つために、インターンに対しては週3回の日本語レッスンを、社員に対しては英会話教室を実施しました。日ごとに言葉の壁は無くなっていき、コミュニケーションの壁はお互いの努力で解決できました。

3Dモデルの試作品の制作やシンガポールオフィス向けのWEBサイト構築が実現

Q.受入前後を比較して、あなた自身や社員・組織にどんな効果がありましたか？

目的の一つとしていた新規プロジェクトに関しては、無事いくつかの3Dモデル作成が実現しました。また、シンガポールオフィス向けのWEBサイトも手がけてもらい、新規プロジェクトの進捗としては大満足でした。また一番の目的であった社内国際化のマインドセットに関しても、英語を話す・聞くことに社員の抵抗がかなり低くなったことで、異文化への理解が深まりました。インターン生たち自身も、日本語に慣れてきたようで、人や文化にも次第に馴染んできました。来日当初よりはるかに会社のことや日本のことが好きになったように感じています。インターンの活躍は目覚ましく、今後ますますの活躍が期待できます。インターンのうち海外学生の2名は本人の申し出もあり、インターンシップ終了後に再度来日してもらい、当社で雇用することになりました。インターン期間中に培った経験を基に、引き続き当社の発展に貢献してもらいたいと考えております。