インドネシア進出に向けて
現地展示会の成功と事業計画のブラッシュアップを目指す

Q.インターンシップを受け入れようと思ったきっかけを教えてください。

当社は2006年の創業以来、穀物の貯蔵・防疫、通関用に使用するサイロ（円筒型の穀物貯蔵庫）の内部メンテナンス事業を行なっています。自社開発の足場「ステージタワー」を用い、サイロ内部の管理全般を安全・効率的に実施する国内唯一のサイロに特化した専門企業です。今後の事業拡大を見据え、2015年頃にインドネシア進出を決めました。事業を進めるにあたり現地の知見の必要性を感じましたが、外国人材の登用は高いハードルでした。そんなとき、当事業の成果事例セミナーに参加しました。内容の充実度、インターンの優秀さ、企業の成果を見て、当社に活用できると感じました。2019年にインドネシアの展示会に初出展する予定があったので、インターン受入れで現地の慣習を取り入れた展示内容等のブラッシュアップを図るとともに、今後のインドネシアでの戦略をより具体化し、社員の海外事業への理解と外国人材との協働に向けた意識が醸成されることを期待して応募しました。

コネクション活用や法規制調査で
インドネシア事業の事前準備を進める

Q.どんなインターンシップを行いましたか？

まず国内数か所のサイロを視察し、当社の事業内容について丁寧に説明し、理解を深めてもらいました。そのうえで展示会に向けて、インドネシアのサイロ保有会社や潜在顧客を調査してもらいました。また、現地向けの販促物の翻訳、SNSでのPR活動も担当してもらい、インドネシアでの効果的な展示方法を社内に提案してもらいました。エステリアーナさんは土木工学専攻しており、そのインターンのネットワークを駆使して現地企業に積極的にアプローチしてくれました。ヒュマンニサさんは経営学を専攻しているため、現地の法規制の調査を依頼し、それに基づいて事業計画の見直し協議を行いました。ヒュマンニサさんは技能実習生の講師経験もあり、外国人材登用においての必要事項や心得などを教えてもらいました。活動で工夫した点は、日々の業務はできるだけインターンに委ねながら決めるなどして、インターンの持つスキルを最大限生かすことです。また、社員には事前に当事業の目的を伝え、インターンの立場になって対応することを呼びかけ、受入れ体制を整えました。

海外事業に向けて社内の士気が高まり
現地展示会を成功に導く土台が固まった

Q.受入前後を比較して、あなた自身や社員・組織にどんな効果がありましたか？

会社全体で海外事業への意識や外国人材の評価が格段に高まったことが一番の成果です。業界で深刻化する人手不足を解消するにあたり、外国人材の活用は重要なステップになります。相互が積極的に話しかけ、インターンもインドネシア料理を振る舞うなど異文化交流に努めてくれたおかげで、とても良い関係性が築けました。展示会準備では、インターンのネットワークを駆使して、招待企業の確保につながりました。また、展示会で使用するチラシやパンフレットをインドネシア語に翻訳し、現地ウェブサイト構築やSNSでの発信を行い、展示会を成功に導く土台を固めてくれました。開催は活動終了後ですが、当日はビジネスパートナーとして現地で手伝ってもらう予定です。建設業の海外進出は労働災害の面でハードルが高く、足踏みする企業も多いと思います。しかし、文化や思考、慣習の違いを理解したことで、海外事業への意識が不安から期待へと変わりました。私たちも2人のような前向きな取り組み姿勢を示し、現地に溶け込める企業になりたいと思います。