社内全体のグローバル化を図り、欧州・インド進出を目指したい

Q.インターンシップを受け入れようと思ったきっかけを教えてください。

弊社は、塗料原材料、太陽光発電装置原材料、光学レンズ、機械装置、自動車部品など幅広い商材を取り扱う商社です。塗料原材料や太陽光発電装置原材料の分野では1992年のシンガポール進出を皮切りに、中国・アセアン地域への進出を果たしていますが、さらなる拡大を目指し、機械装置などの分野で欧州・インドへの展開を目指しています。現在、機械装置部門の販売エリアは国内が中心のため、海外販売の実績やノウハウがありません。また、中国・アセアンを担当する海外事業部門は余力がないため、社内部署全体のグローバル化の必要性を感じていました。受け入れにあたっては、理系専攻で、ターゲット地域出身であることを条件に、東欧とインド出身のインターンを紹介してもらいました。今まで中国・アセアン地域の人材の受け入れ経験はありましたが、未知の文化圏のインターンが参入することで、海外プロジェクトと社内グローバル化が加速することを期待し、応募しました。

海外販売の基盤づくりに幅広く活動　社員との異文化交流も充実

Q.どんなインターンシップを行いましたか？

海外でのビジネス経験が豊富な「海外事業戦略部門」に加わり、商社の仕組みや日本の企業文化を理解してもらうことから始まりました。1ヶ月目は、太陽光発電原材料の欧州・インド市場のマーケティング活動に従事。当社は20年以上の太陽光発電装置原材料の販売実績があり、取り扱う商材も年々増えていますが、さらなる海外展開を進めるためにはプロダクトミックス型の営業への転換が必要です。その布石としてインターンにはグローバルで配布できるカタログ作成をお願いしました。さらに、ターゲット地域のポテンシャルカスタマーリストを作成してもらい、問い合わせ対応などのサポートをお願いしました。2ヶ月目からは、機械装置の工場見学やサプライヤーとの打ち合わせに参加し、商材の特性を理解してもらいました。そのうえで理系出身であるメリットを生かし、海外販売に向けた広告の作成、製品のカスタマーリストの作成を依頼しました。また、交流活動では、“関西６都制覇”を目標に掲げて社員と周辺地域の観光名所をめぐり、異文化交流を図りました。

グローバル理系人材ならではの　発想が詰まった営業ツールが完成

Q.受入前後を比較して、あなた自身や社員・組織にどんな効果がありましたか？

インターンの実施したマーケティング活動は、今まで当社が行ってきた市場調査とは異なる手法であり、販路拡大の新たな視点を得ました。また、製品カタログやフライヤー制作では、理系のバックボーンと外国人材ならではの発想をかけ合わせた斬新な提案で、海外のクライアントを惹きつけるすばらしい広報物ができました。さらに、展示会のレイアウト、海外向けの製品PV製作でも力を発揮し、海外展開に向けた営業ツールが一気に充実しました。社内会議では、今後の海外展開に向けた活発なディスカッションを社員と交わしました。週末は、奈良の大仏や京都の寺社めぐり、和服での写真撮影やお茶会、紅葉狩り、バーベキューなどさまざまな交流の機会を設け、社員との交流を深めました。英語をふだん話す機会がない社員が、休憩時間や昼休みにインターンと会話することで臆することなく英語を話せるようになりました。積極的なコミュニケーションが社内で浸透し、以前に増して活発な意見交換がされるようになったと感じています。