外国人材の発想や着眼を生かし
世界市場を見据えた開発を目指す

Q.インターンシップを受け入れようと思ったきっかけを教えてください。

私たちの会社は、人間の目と同じような動きをする次世代視覚システムの開発をしているベンチャー企業です。ビームステアリング技術をベースにした私たちのシステムは、Lidarへの適用により、自動運転やロボット、セキュリティなど幅広い分野で応用できます。現在、デバイスの改良・開発を中心に進めていますが、すでに自動車メーカーなど複数の海外企業から引き合いが来ており、本格的な海外展開と外国人材の登用を視野に入れています。海外展開に向けては、外国人材ならではの発想や着眼点を積極的に取り入れ、海外市場のニーズにフィットした製品の新規開発に挑みたいと考えています。また、海外進出にともない、必然的に海外との交渉頻度が上がるので、社内での英語活性化を進めたくこのプログラムに応募しました。今回の海外インターンの受入をSteraVisionの事業拡大の布石にしたいと考えています。

社員と研究コラボレーション
英語での交流や問題解決に活躍

Q.どんなインターンシップを行いましたか？

インターン2名にそれぞれ研究テーマを与え、社員とコラボレーションしながら開発に従事してもらいました。インドネシア出身のインターンには、IRカメラを使ったレーザースポットのエネルギー分散の測定結果を踏まえたプログラム作成を依頼しました。マレーシア出身のインターンは、弊社のビームステアリングデバイスと社外品センサーの動作試験の実施を任せました。それぞれ指導にあたる社員を配置し、基本的な作業を説明したうえで、必要に応じてアドバイスや指示をして研究を進めてもらいました。毎週の社内会議に参加し、弊社の仕事の進め方を学んでもらうと同時に、開発の進捗を報告してもらいました。研究の過程では日々さまざまな問題に突き当たります。例えば、海外メーカーの機材を併用した研究では使い方や仕様で不明点が生じることも。その際は、日本語より豊富な英語の情報リソースにアクセスしたり、海外の担当者に直接コンタクトするなどして自らの力で問題解決を図ってもらうことも多々ありました。

新規技術開発と社内活性化の両面で
海外進出に向けた一歩を踏み出した

Q.受入前後を比較して、あなた自身や社員・組織にどんな効果がありましたか？

Lidarシステムの応用分野について、これまで我々が考えつかなかったバーチャルリアリティ、３Dプリンター、さらには交通監視システムの提案がありました。特に3Dプリンターに関しては、1mm以下の距離精度を誇る当社のデバイスの優位性を発揮できる分野であると高い可能性を感じました。若いインターンならでは関心分野や母国で直面している課題から生まれた斬新な発想で、事業拡大のヒントを得ました。我々も視野を広げる刺激をもらったと感じています。今後はインターンの提案を参考に、自動運転やロボット、セキュリティ分野以外でも製品開発の可能性を探り、弊社ならではの独自技術の開発につなげられればと考えています。また、海外インターンとの協働体験は、社員への波及効果も大きく、社内での英語活用の機運が高まりました。外国人材採用に向けた環境整備も実体験でき、将来に向けての第一歩となりました。今回のインターン受入は、新規技術開発と社内活性化の両面で大きな収穫があったと感じています。