八幡平の自然と循環型農業を世界に広め、地域を元気にしたい！

Q.インターンシップを受け入れようと思ったきっかけを教えてください。

私たちは、八幡平の地域資源である温泉地熱のエネルギーを活用し、高付加価値のあるマッシュルーム栽培と馬ふん堆肥づくり、さらにはマッシュルーム廃菌床を活用した堆肥づくりに取り組んでいます。ジオファームの放牧地で暮らすのは、引退した競走馬たち。その馬ふんと、再生可能エネルギーとして注目を集める地熱という自然の恵みを生かした循環型農業を実現しています。八幡平は温泉地熱に恵まれ、1966年に日本初、世界では3番目に商業用地熱発電所がつくられた場所です。地熱と馬ふんを活用したマッシュルーム栽培は世界でも稀です。インバウンドが高まりを見せるこの機会に、さまざまな国の人にジオファームを訪れてもらい、循環型農業の可能性と、八幡平の自然の魅力を伝えていきたいと考えています。そのために、社員のグローバル感覚や英語力の育成、地域での外国人の受け入れ態勢づくり、英語の情報ツールを充実させたいと考え、応募しました。

地域の人との協働を通じて、外国人受け入れの基盤づくりに奔走

Q.どんなインターンシップを行いましたか？

事業内容の理解と社内コミュニケーションのために、馬の世話や堆肥づくり、マッシュルームの床詰、埴菌、収穫など一連の作業を社員やパートさんと一緒に体験してもらいました。その経験をもとに、ジオファームの英語版パンフレットの制作に着手。併せて、パッケージなど販売ツールの改良のためのリサーチを担当してもらいました。
また、外国人受け入れ態勢を点から面へと広げるために、ジオファームに限らず、同じ企業組合に属する温泉旅館「旭日之湯」、キャンプ宿泊温泉施設「岩手山焼き走り国際交流村」など地域でも活動の場を広げました。そこではメニューや案内の英訳、外国人観光客の集客に向けたアドバイス、外国人客への対応などを幅広く業務を担当。どの職場においても外国人と一緒に働くのは初めてというスタッフが多く、英会話の練習や外国人とのコミュニケーションを実体験することができました。

異文化コミュニケーションを通じて、地域とビジネスの可能性が広がる

Q.受入前後を比較して、あなた自身や社員・組織にどんな効果がありましたか？

インターンが日本語を少し話せることもあり、社員や地域の人とのコミュニケーションはスムーズでした。食や生活習慣など身近な話題で盛り上がったり、英会話を教えてもらったりするうちに、仲間の一人としてだんだんとなじんできました。実際に地域で活動してもらうと、英語表示が少ない点や、交通手段がわかりにくい点など自分たちが見落としていた課題を指摘してもらえたことは収穫でした。また、山や温泉、良質なスキー場など八幡平の観光資源が、海外の人にとって魅力的で今後のアピールの重要性を考えさせられました。 マッシュルーム栽培・販売においては、循環型農業をアピールできる再生可能なパッケージ素材をリサーチしてもらい、また、作業を効率化する海外メーカーの農機についても問い合わせをしてくれて事業の可能性を探ることができました。ジオファームの英語版パンフレットは今後、地域の施設で配布していきます。グローバルな視点から、地域の可能性を発掘してもらい、外国人受け入れの意識や態勢も少しずつ整いつつあります。