海外販売事業の停滞を打開すべく
社員の意識改革を促したい

Q.インターンシップを受け入れようと思ったきっかけを教えてください。

当社は、冷凍トンカツをはじめとする冷凍食品製造事業をメインとし、冷凍惣菜品製造や直営店「ミートピアサヌキ」で精肉・加工食品販売も行なっています。ゆくゆくは国外での販路拡大を検討しており、海外販売事業は数年来、事業基本戦略、商品部の部門方針にも盛り込まれている大きな課題でした。しかし、現実には日々の業務に追われて進捗がとどこおり、継続的な取り組みが進んでない状態でした。そんなとき、当事業を知り、インターンを受け入れることで、社内全体の意識改革を促すことができるのではないかと考えました。インターンを通じて達成したいのは、まず現在の我々の立ち位置を知り、現時点で足りない点を自覚すること。さらには、海外での販売を達成する一歩として、海外の文化や外国人の意見にじかに触れて、企業・従業員が成長することを期待して参加しました。

タイ料理の製品化を目指して
チームで商品開発に取り組む

Q.どんなインターンシップを行いましたか？

インターンは母国のタイでも冷凍食品会社に勤務していたので、タイと日本の生産体制や販路の違いを教えてもらい、商品開発にも関与してもらいました。商品開発では、タイ料理を当社の工場・直営店で製造することを目標に、レシピのアイデアを出してもらうところから始まり、入手しづらい調味料は代替品を使用しながら、商品開発部とチームを組んで試行錯誤を重ねていきました。作成した複数のレシピのうち3品は、直営店に来店されたお客様に感想をいただき、社員食堂のメニューにして従業員に評価してもらいました。活動中に作成してもらったタイ料理のレシピは、とても好評だったので、これからさらに検討していきたいです。インターン受け入れでは、言葉の問題が最初に直面した壁でした。はじめは翻訳機やアプリを使って会話していましたが、インターンが私たちの英語を理解しようと粘り強く聞いてくれるので、次第に自分の言葉で伝えるようになりました。

海外販売に向けた課題が明確になり
社員の前向き姿勢が引き出された

Q.受入前後を比較して、あなた自身や社員・組織にどんな効果がありましたか？

海外販売に向けての進捗は、まだ入り口が見えた段階ですが、今後やるべき課題、我々に足りない要素などが見えてきました。インターンと活動をともにした社員からは「未知の分野への恐怖心がなくなった」「自信につながった」とポジティブな声が聞かれたので、今後に期待しています。受け入れ中はインターンに英語で話しかけたり、タイ語を教えてもらう社員も増え、インターンを囲んで社員同士、部署間のコミュニケーションが活発になったと感じています。海外販売に向けた当事者意識も少しずつ育ってきたように思います。作成してもらったタイ料理のレシピは当社のラインナップになかった斬新なメニューで、商品開発における柔軟で自由な発想が取り込めたように感じています。半調理状態の商品を卸渡すことが当社の役割ですが、その先を提案することでより幅広い販売活動ができると気づかされました。今後は流通の先にいる消費者まで見据えた商品開発に取り組んでいきたいと思います。インターンから得られた前向きな変化を持続できるよう、今度は私たちが頑張る番です。